最近読んだ本・みた映画

 

 韓国映画独裁政権時代のソウルが出てくる。笑えて、爽快で、昔の友達っていいよなあと思える良い映画。

宮~Love in Palace DVD-BOX (シンプルBOXシリーズ)

宮~Love in Palace DVD-BOX (シンプルBOXシリーズ)

 

 もし韓国王室が現代に残っていたら?という設定。ドタバタドラマでなかなか面白い。

 コネ社会の韓国政財界が見える映画。

仏陀の鏡への道 (創元推理文庫)

仏陀の鏡への道 (創元推理文庫)

 

香港の予習に。 

帰化人―古代国家の成立をめぐって (中公新書 70)

帰化人―古代国家の成立をめぐって (中公新書 70)

 

 上田正昭先生の渡来人関係の本を読もうと思い。日本書紀等に登場する渡来人の多さに驚く。

香港 中国と向き合う自由都市 (岩波新書)

香港 中国と向き合う自由都市 (岩波新書)

 

 雨傘運動の背景にある政治状況や文化を解説していてわかりやすい。

フェイスブックやテレビを見て気軽にデモに参加する、という状況がうらやましい。

香港の人々は、自由の権利の行使として、当たり前のようにデモを起こす。一方の日本では、大規模な抗議デモが発生し、世論調査で反対が多数を占めると報じられる中、安保法案は国会で可決された。香港市民から見れば、これはむしろ不思議な光景である。「民主的」な政治体制の下に住む日本人が、どれだけ「自由」だと言えるだろうか。

日本国憲法は集会や表現、言論の自由を保障する。しかし、周囲の空気を読み、強い主張を行って突出することを避けようとする傾向が強いと言われる社会にあって、こういった自由の権利は十分に発揮されていると言えるだろうか。使えない権利は意味を持たないし、使わない自由はやがて錆びつき、劣化する。

香港の水上居民―中国社会史の断面 (1970年) (岩波新書)

香港の水上居民―中国社会史の断面 (1970年) (岩波新書)

 

 今はもう陸上に上がってしまったという香港の水上居民についての本。

与謝野寛が「入江は幾百の支那ジャンクを浮べて浅葱色に曇った」と述べていたそうな。

香港―過去・現在・将来 (岩波新書 黄版 309)

香港―過去・現在・将来 (岩波新書 黄版 309)

 

 戦時下の香港。海岸沿いのコンノート・ロードに一列に茶褐色のすすけた四階建てが並ぶ。各家の軒先に張り出したアンペラが湾仔近くまで続く。遠く銅鑼湾の辺りに「味の素」の立看板がウラ淋しく立っていた。香港上海銀行、高等法院、グロスターハウス、香港クラブなどが四囲を圧して立っていた。ガラ空きの二階建電車が海岸からの涼風をうけて気持ち良さそうに走っていた。ヨーロッパまで続いていると威張っていた九広鉄路の起点・九竜駅即ち現在のスター・フェリーの波止場の時計台がいやに高々と聳えて見えた。ネザン・ロードからバウンダリー・ストリートの兵営まで大きな熱帯樹の並木道が続いていた。農夫が水夫を追うのどかな田園風景であった。

横浜正金銀行日本郵船三井物産などの支店が豪勢であった。また、湾仔の汚い私娼窟に日本の唐ゆきさんが二、三人うらぶれて働いているという話も悲しく聞かされた。

 

一九五二年四月。香港に到着すると雪廠街(アイスハウス・ストリート)の二十二号、ドゥデル街の階段を上りつめた角に、ユニオン・ホテルという四、五階建の古ぼけたホテルがあった。日本軍の香港占領中は、日本人がこのホテルを経営していたものか、入口のドアーに「松原旅館」(?)と半ば消えかけたような薄汚ない字が読みとれた。当時の在留日本人は、新聞社では毎日新聞の杉本要吉特派員、貿易業界では交洋貿易の奥野博司氏、三井物産の脇田五郎氏など二、三名しかいなかったものである。